ようやく春の到来を感じるようになり、嬉しくなります。
現在工事中のN様宅で、ふと目にとまりました。
掘削後、椿の根がびっしり。
新しい門周りになっても、生き延びるといいのですが。
S様邸でもピンクの八重でまるでバラのよう。
子供の頃、長いお休みになると真っ先に、祖父・祖母の家に連れて行かれました。
祖父の庭や田んぼに遊びに行くと、うきうきしていました。
退屈きわまりない、畑に囲まれた田舎の家でしたが、
子供にとっては、蓮華で花冠したり、つくしやよもぎを摘んで
夕飯やおして食べたりと楽しかった思い出が。
中でも、その花の美しさから地面に落ちた椿の花を見つけると
喜んで拾い集め、耳の飾ったり、ままごとしたり喜んでいました。
私の植物好きは、田舎の自然で過ごした時間のお陰かもしれません。
その当時の後遺症か、椿を見つけると、いてもたってもいられません。
品種は多岐にわたってあり、混色も珍しくきれいです。
白も、上品で質素。
その美しさは、茶室や床の間で飾るなど、古来日本人に愛されてきた花。
祖父の家もそうでしたが、防風林として、住居の生垣によく使われてきた樹木です。
日陰にも、塩害にも強く、日本の風土にあった花。
但し、花が美しい分、消毒は虫がつく前に予防として行うことお勧めします。
大人になって、椿には、花がぽろりと落ちることから、縁起が悪い花といわれていることを知りました。
ですが、枝から落ちたその姿も美しく、私は趣を感じます。
S様邸でも、来年の今ごろは、新しくできた車庫土間の石張りの上に、
はらりと落ちる椿の花が、ワビの世界感を演出する素敵な空間になることでしょう。
天候で工事遅れていますが、今S様宅で咲き始めた梅が満開になるころには
完成かな?出来上がり楽しみにしています。 それでは、また!