2022/12/02 / お庭
ゾーニングで過ごしやすいお庭
ゾーニングという言葉をご存じですか?空間を機能や用途別に分けて、それぞれに必要な広さや位置をゾーンとしてとらえ、相互の関係をみながら空間全体の中での位置関係を決めます。例えば、洗濯物を干すスペース、子供やペットがのびのび遊べるスペース、BBQなどを楽しむスペースなど、お庭でどんなことをしたいのか、それをするにはどういう大きさでどこに配置すると理想的か。お庭の計画で大切なゾーニング。本日はゾーニングで過ごしやすいお庭の施工例をご紹介します。
もともとあった木目調タイルテラスからおりた空間にBBQなども楽しめるインターロッキングのテラススペースを作りました。大人数でも楽しめるよう、高さを出した花壇には厚みのある平板を乗せてベンチを設置。インターロッキングのテラスはBBQ用品や子供の自転車などを収納する物置への動線にもなっています。
▲Before 建物の形に合わせてL型に施工してあった木目調タイルテラス。窓前のコンパクトなサイズで、残りのお庭を持て余していました。
駐車場奥に広がるお庭。道路側からの視線の先は物置の側面になりますが、物置側面を木目調のスティックと植栽でやわらかい印象に化粧し、足元は人工芝の緑でナチュラルな雰囲気のお庭に。植物は花壇や、周りが防草シートと砂利敷きのスペースに植えているので、緑はありながらお手入れのしやすい空間です。お隣さんのお庭と視線が通る部分にも木を植えることで視線を柔らかく遮り、お互いに過ごしやすい空間になります。
毎日の洗濯物を天気に左右されずできるよう、窓からスムーズに出入りできるウッドデッキと奥行のあるテラス屋根を設置。木樹脂のフェンスは道路側からのプライバシー対策にも、小さなお子様の飛び出し防止にも役立ちます。ペットを飼われている方にもお庭を囲うことでのびのび過ごせる空間になるので安心ですね。ウッドデッキからおりた先に広がる広いお庭スペースは、天然芝と、自然石のテラス空間をきっちりわけています。そうすることで芝の管理も楽になります。
家側から見ると、有孔ブロックがアクセントの茶色の塗り壁の背景に、モザイクタイルがアクセントのベンチ兼花壇、そしてレンガで囲われた砂場と菜園スペースがあります。ベンチに座って砂場で遊ぶお子さんを見守ったり、家族でBBQや野菜を育てる食育も楽しめますね。お子さんが大きくなって砂場が不要になったら、土に入れ替えて菜園スペース、花壇スペースを広げることもできます。
室内からの眺めを考慮した活用できるお庭をご提案。リビングダイニングに大きな窓があり正面にデザインウォールを施工。樹脂デッキとコンクリートで階段をつくりました。タイルテラスは1段立ち上げて施工。奥行き感が出ますね。シンプルにモノトーンでデザインしました。窓からの眺めや道路側からの視線を考慮して樹木を配植し、和室前にはモミジを植え込みました。照明を入れて夜のライトアップも楽しんでいただけます。
▲施工前の窓から見たお庭の風景。正面のお家の設備が視界に入ります。
デザインウォールと木調樹脂フェンスで背景を作りました。コーナーを折ることで、壁と樹木に囲まれたプライベート空間ができました。ウォールは控え壁代わりに角柱を作り石を貼りました。お客様に選んでいただいたモザイクタイルがアクセントになっています。
植物の手入れが心配ということでしたので、花壇や植木周りの植物は多年草の比較的手入れのかからないものを選定しました。足元のボリューム感と建物との配色を合わせるためにベージュ・イエロー系の天然石を据え置きました。
お気に入りのタイルを使った背景を作ることで室内からの眺めも良く、お庭で過ごす時も視線を気にせずくつろぐことができます。お隣の建物で影になる場所をタイルテラスにすることで、日陰で過ごしやすい空間になりました。
いかがでしたか?お庭での過ごし方を考えてゾーニングすることでまとまりのある機能的な空間になります。お庭をどのように使いたいか。現状お庭で過ごしづらい原因は何かを考えてみましょう。専門店にご相談の際もお困りごとやお庭の使い方のご要望をお伝えいただくことが理想のお庭に近づく第一歩です。