2022/06/10 / 住まいの雑学 おうち時間
初心者でも大丈夫!今日からはじめるコンポスト作り
みなさんは家庭ででた生ゴミはどうしていますか?
実はごみと思って捨てていた生ごみも、簡単にコンポストにすることができます。
コンポストとは、土の中の微生物の力を借りて、生ごみなどを分解、発酵させて作る堆肥のこと。
近年、環境問題への関心の高まりから改めて見直されています。
なんだか難しそうに思えますが、やり方はいたってシンプル。
また、最近は自治体によってはコンポスト作りを推進していて、補助金が出ることもあります。
まずは身近なごみを減らすことから始めてみませんか?
コンポスト(堆肥)を作るための容器のことをコンポスターと呼びます。
コンポスターには様々な種類があり、発酵のさせ方も異なります。
あなたのご家庭にピッタリなコンポスターを選んでみましょう!
バケツをひっくり返したような形の容器で、庭や畑の土を掘って設置します。
大きさも様々ですが、大容量なことが多く、たくさん堆肥を作りたい場合にも向いています。
容器の周りにも土をしっかり被せることで、虫、猫やネズミなどのほじくり、風での転倒を防止することができます。
身近な素材である段ボール箱にピートモスなどの基材を入れてコンポストを作ることができます。
通気性がいいので、生ごみの水分を逃し、発酵に必要な酸素を取り入れることができます。
廃食油も堆肥にすることができ、ランニングコストが低いのが魅力です。
ただし、毎日の攪拌が必要になりますので、仕事や長期間家を空けることが多い場合は注意が必要です。
酸素の少ない状態で働く微生物の働きを利用して発酵させる仕組みです。
酸素に触れさせないようにするため、攪拌が不要です。
短期間で発酵させることができるので、手間をかけずにコンポストにしたい方にもぴったりです。
ただし、ふたを開けた時に独特な酸っぱい匂いがするので、匂いに敏感な方は気になるかもしれません。
電動生ごみ処理機の中にも種類があり、用途やニーズに合わせて選ぶことができます。
生ごみを乾燥処理する乾燥式、微生物の働きを利用するバイオ式、両方のいい要素をもったハイブリッド式があります。
乾燥式は雑菌の繁殖を抑えられるので、匂いが気になる方に向いています。
バイオ式は毎日の攪拌を電動で行ってくれるので、手間がかからないのがメリットです。
ハイブリッド型はその両方のいいところを兼ねていますが、屋外にしか置くことができないので注意しましょう。
まずは試しに、一番シンプルな方法を試してみましょう。
野菜くずなどの生ごみが新鮮なうちに細かく刻んで、水分をしっかり切ります。そしてお庭や畑、もしくはプランターの土を掘って埋めます。
生ごみが見えないくらいに土を被せたら、そのまま放置するだけです。数日から1週間ほどで分解されます。
特別な道具もいらないので、今日から始めることができます。慣れてきたら自分のニーズに合わせた容器を用意して始めてみましょう。
基本的に生ごみはなんでもコンポストにすることができます。ただし、中には分解されにくいものや、入れてはいけないものもありますので、注意しましょう。
・野菜クズ
・コーヒーのだしがら
・ごはん
・卵の殻
・魚や肉などの骨
・硬い野菜の皮(玉ねぎやニンニクの皮など)
・種
・割り箸や爪楊枝
・塩分や脂肪の多いもの
・腐ってしまった食品
・貝殻
これらのものは分解の妨げになってしまうので入れないようにしましょう。また、すでに腐敗が始まっているものを分解する効果はないので注意しましょう。
魚や肉などの動物性の生ごみが多いと匂いが強くなりやすいです。意外と柑橘系の皮も匂いの原因になります。
これらのゴミが多すぎる場合は、2、3日新しい生ごみの投入をお休みして分解を促すようにしましょう。
また、下からよく土をかき混ぜることで改善する場合がありますので試してみましょう。
まずは虫が寄り付かないように、しっかり容器にカバーをすることが大切です。
もしうじ虫が湧いてしまった場合天ぷら油や米糠、糖分を混ぜることで分解を促すことができます。
それでも虫がいるようであれば全て透明ビニール袋に移して天日干しすることで死滅させることができます。
そのあとは容器に戻して再開できます。
自家製のコンポストは、ガーデニングや家庭菜園に活用しましょう。
保水性や排水性に優れた、ふかふかの土を作ることができます。木の根元に埋めても良いでしょう。
ただし、コンポストだけを植木鉢やプランターに入れて草花や野菜の苗を植えると、養分過多になってしまいます。
必ず土に混ぜて使うようにしましょう。
つい捨ててしまいがちな生ごみも、コンポストにすれば匂いを抑えることもでき、ごみの量も減ります。
実は、日本でも古くから行われてきた大事な生活の知恵です。
お庭がなくても、室内やベランダなどでもできる方法もあり、気軽に始めることができます。改めて家庭から出るゴミを見直すきっかけにもなるかもしれませんね。ぜひ、ご家族で取り組んでみてくださいね。