グランド工房

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2022/05/12 / 住まいの雑学 おうち時間

海外の文化、イースターってどんなイベント?

海外の文化、イースターってどんなイベント?

海外では「イースター」というものがあることをなんとなく知っているけど、あまり日本では馴染みのない文化ですよね。
実は、キリスト教の国ではクリスマスと同じくらい大事な日。どんな過ごし方をしているのでしょうか?

今回はギリシャからイースターを迎えるまでから当日の過ごし方、イースターならではのグルメをご紹介していきます!

1.イースターって何?

イースターとは復活祭のことです。十字架にかけられて亡くなったキリストが3日目に復活したことをお祝いするお祭りです。4月から5月になるのですが、移動祝日のため、毎年日にちが違います。
また、西方教会と東方教会で日にちが違います。日本でもおなじみなのは西方教会ですが、ギリシャを含むいくつかの国は東方教会になり、盛大にお祝いします。

2.40日間の断食?!

ギリシャ正教では年間通してよく断食が行われますが、イースター前にも40日間の断食をします。

断食と言っても、肉や魚、乳製品といった、赤い血を持つ動物性の食品を断つというものです。
厳密には日によって魚がOKな日があったり、エビやタコなどは食べても良いことになっています。逆にオイルがダメな日があるなど、結構細かい決まりがあるようです。
この期間に限りませんが、お肉やチーズなどを使っていないビーガンフードも多く売られています。意外と健康にも良さそうなしきたりです。

3.キリストのお葬式、そして復活のお祝い

ギリシャ正教の教会は色彩に満ちているのが特徴
ギリシャ正教の教会は色彩に満ちているのが特徴。

日曜日のイースター前の金曜日は聖金曜日と言われ、キリストが十字架に架けられた受難の日。夜には多くの人々が各地の教会に集まり、お葬式のようなセレモニーがあります。中央に見えるのは、「エピタフィオス」と呼ばれるキリストの棺を模したものです。

イースター エピタフィオスを担ぐ人に続き、みんなで街を練り歩き、最後にエピタフィオスの下をくぐって教会に戻ります。
夜は一層レモンやオレンジの花の香りが濃くなります。
その香りに包まれながら、エピタフィオスを担ぐ人に続き、みんなで街を練り歩きます。
そして最後にエピタフィオスの下をくぐって教会に戻ってきます。

イースター 翌日の土曜日の夜は、いよいよセレモニーのクライマックスです。
翌日の土曜日の夜は、いよいよセレモニーのクライマックスです。
大人から子供まで改めて教会に集い、白いキャンドルの炎をみんなでまわしていきます。この時期になると、贈答用に飾りのついた、かわいいキャンドルもたくさん売られています。

そして12時を回ると同時に、花火と教会の鐘が一斉に激しく鳴り、「ホロニャポラ!」(おめでとう!)と言い合ってキリストの復活を喜びます。

このキャンドルに灯される火は、なんとエルサレムから空輸された火なんだとか。大切に家に持ち帰って、できる限り長く灯しておきます。

イースター 断食の最後に食べるスープ「マギリッツァ」
教会での礼拝が終わった後に「マギリッツァ」という、羊の臓物などが入った、なかなかヘビーなスープと、イースターエッグを食べます。断食をしていた人々は、ここで初めて断食を破るというわけです。

イースター前には、特にお母さんたちが大忙し!家を掃除に始まり、お菓子やパンを大量に準備します。
大変そうなものですが、当の本人たちは主婦同士で励ましあったり大笑いしたり、なんだか張り切っていて楽しそう。日本の大晦日のような雰囲気でした。

4.日曜日は一日中、お庭でパーティー!

日曜日は一日中、お庭でパーティー!
日曜日には親族や友達が集まってきて、屋外でパーティーを楽しみます。

前日は教会に行ったり食事をしたり、夜遅くまで起きていたにも関わらず、ギリシャ人はなかなかタフです!
「クリストフ アネスティ!」(キリストは復活した)と挨拶しあい、食べて飲んでおしゃべりして大騒ぎ。
大音量で伝統的な音楽を流しながら、歌ったり踊ったりと、とにかくお祝いムード一色です。

イースターのごちそうといえば羊の丸焼き
そしてイースターのごちそうといえば羊の丸焼きです!

こんな感じで羊一頭をくるくる回しながら焼いて食べます。7時間から8時間と、調理にものすごく時間がかかるそうなので、早くから準備を始めます。

5.イースターエッグの作り方

イースターにかかせないものといえばイースターエッグ。

イースターエッグといえばきれいな絵柄の描かれた卵のイメージを持っていましたが、ギリシャでは真っ赤に染まった卵です。これはキリストの血を表し、再生のシンボルなのだとか。

ギリシャのイースターエッグは真っ赤に染まった卵。玉ねぎの皮で染めるのが伝統的な方法です。
今はスーパーなどに染料も売ってあるのですが、玉ねぎの皮で染めるのが伝統的な方法。
割れにくくなるように、お酢も一緒に入れてゆで卵を作ります。

オリーブオイルで磨くとピカピカの綺麗な赤い卵になります。
オリーブオイルで磨くとピカピカの綺麗な赤い卵になります。

イースターの卵専用のお皿なんていうのもあります!

卵どうしをコツンとぶつけあって、割れなかった卵が勝ち、という遊びも定番で、一番強かった卵は大事に取っておく家庭もあるそう。

7年ほど放置するとアンバー(琥珀)のようになるよ!という話を聞きましたが、真偽は謎です…!

赤いイースターエッグを埋め込んだ「チュレキ」という菓子パンも伝統的
赤いイースターエッグを埋め込んだ「チュレキ」という菓子パンも伝統的で、よく売られています。

ギリシャのお菓子はものすごく甘いことが多いのですが、このパンはほんのり甘くて日本人好みの味です。
そしてイースター前にお母さんがたっぷり作った料理やお菓子をしばらく楽しみます。

6.まとめ

いかがでしたか?異文化に触れて、少し旅行気分を味わっていただけていたら嬉しいです。イースターの過ごし方など、あまり知られていない文化ですが、その国ならではのお祝いの仕方があって面白いですよね!

私たちにとっては当たり前でも、海外から見たら独特な文化がたくさんありそうです。
日本はどんな行事があるの?と、興味を持って聞いてくれる人がたくさんいました。日本の文化も、改めて見直してみると面白い発見があるかもしれませんね!

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