グランド工房

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2021/07/19 / お庭

知ってる?浄化槽のあれこれ

今後、浄化槽を導入予定の方はいますか?
・我が家にも浄化槽を設置する予定だけど、正直浄化槽ってなぜ必要なの?
・浄化槽って一体なんなの?
・そして、浄化槽設置と外構工事って関係あるのかな?などの疑問にお答えします。

①そもそも浄化槽って何のために必要なの?

浄化槽は、「浄化」っていうその名前の通り、水を綺麗にする槽、つまりタンクのことです。

その土地の環境にもよりますが、一般的には下水道が敷設されていない場合、浄化槽を設置することになります。

下水道は、家庭排水のほか、例えば事業所、工場、役場からの排水を含め区域の汚水を一括して処理し、そこに含まれる泥なども適切に処理するのに対し、浄化槽の場合には、家庭、工場、事業所とそれぞれ個別に浄化槽を設置する必要があります。

なんだか難しくなりましたが・・・簡単に言うと、

■下水道は、その地域一帯の排水・汚水を一括して、処理して綺麗な水にする。

■浄化槽は、各家庭の敷地内で各家庭の排水を処理する最も身近な汚水処理施設。

ということなんですね。

②浄化槽の使用上の注意

浄化槽を設置した場合に気を付けることは以下の通りです。

①電源を切らないこと。
浄化槽の中には汚水を綺麗にする微生物がいます。電源を切って浄化槽に空気が入らなくなるとその微生物が活動できなくなり、汚水を綺麗にできなくなります。

②トイレに紙おむつや生理用品を流さないこと。
水に溶けにくいものなので、詰まったり故障の原因となります。

③食用油や食べ残し、野菜のくずなどを流さないこと
浄化槽に負担をかけることになり、放流水が汚くなる可能性があります。

浄化槽自体やトイレや台所からの悪臭や変な音がするなど感じた場合は、すぐに専門業者に連絡しましょう。

③浄化槽の維持管理ってどんなことするの?

浄化槽は、微生物の働きを利用して汚水をきれいにするため、維持管理が必要です。
浄化槽法で、保守点検・清掃・法定検査を義務づけています。

■保守点検 (4か月に1回以上)
機械の点検・補修や消毒剤の補給などを行います。

■清掃年1回以上(全ばっ気型の浄化槽は半年に1回以上)
浄化槽内に溜まった汚泥などを抜き取る作業を行います。
これは市町村長の許可を受けた浄化槽清掃業者が行うことになっています。

■法廷検査(使用開始後6~8カ月の間と、その後は1年に1回)
都道府県知事が指定した検査機関の実施する法定検査を受けなければならないことが、浄化槽法で義務づけられています。

④外構工事と浄化槽の関係性って?

自宅のお庭や駐車場部分に浄化槽が設置されたはいいものの、これ実は外構やお庭工事をする際に干渉する場合があります。
基本的に浄化槽設置工事は建設と同時に行われますので、新築の引渡し時にはすでに浄化槽の設置は完了しています。

では、浄化槽の場所ってどこになるのでしょうか?
水勾配やにおい、放流ができるかなどを考え位置を確定します。
一派的には、駐車場や建物の裏側に設置することが多いですが、
業者さんの独断でメンテナンスがしやすいから~とお庭のど真ん中に・・・なんてこともあり得るそう。

せっかくのお庭に、大きなコンクリートで囲われたマンホールがドン!っていうのは、嫌ですよね。
できることなら、あまり目立たない箇所に設置をしてもらいたいものです。

そしてもう一つ。大事なことです。
場所は問題ないけど、浄化槽とそのまわりのコンクリートの高さにも気を付ける!こと。
ん?高さ?って思う方もいるかもしれませんが、
外構やお庭を計画するうえで高さはとても重要なものになります。

例えば、リビングの床からお庭はどれくらい下がってるか?
お庭と道路の高低差はどれくらいあるか?
など高さを考える機会は多くあります。
建築業界では、その高さのことをレベルといいます。

浄化槽に置き換えてみると、新築の引渡しのあと、さぁ外構工事!となったときに、
・浄化槽部分が低すぎて、周りの駐車場との兼ね合いがとれない!浄化槽部分が低くなるので、雨水がそこに溜まってしまう。なんてことがあり得ます。
そうなると、浄化槽の量(かさ)をあげて、コンクリートも打ち直す・・・といった必要があります。
もちろん二度手間で費用もかさんでしまいます。

そうならない為には、お家の計画や建設の段階から外構工事についても目を向けることが大切です。

⑤浄化槽を撤去したい場合

今度は反対に、浄化槽設置についてではなく、撤去をしたいという方に向けて。

メンテナンスが大変なので下水道に切り替える、家の解体で浄化槽も撤去する場合、どういう流れになるのでしょうか?

①設備業者に撤去の依頼
浄化槽の点検担当の設備業者など管轄業者に連絡をします。
まずは撤去をしたい旨を伝えましょう。

②撤去方法を決める
撤去方法は全撤去・埋め戻し・埋め殺しの3つに分けられます。
全て綺麗に取り除く方法のほか、本体を3分の2ほど残して埋める埋め戻しや部材や装置はそのままの状態で埋めてしまう埋め殺しがありますが、これらは中に汚水が残っている場合、不法投棄扱いとなってしまう可能性があります。

また、土地を売却する際には、綺麗に撤去しておかないといけない為、費用は高くつきますが、はじめから全撤去するのが無難です。

③届け出の提出が必要
浄化槽は、浄化槽法といった法律によって管理されています。
つまり、国(自治体)がどこの家に浄化槽があるのかという情報を把握しています。

ですので、撤去する際にも申請することが必要。
各自治体で届出の提出方法や期限は違うかと思いますので、事前に確認しておきましょう。

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